最終更新 2001.12.5

札幌市中心部の駐車事情

南大通り(大通り公園の南側の一方通行路:テレビ塔から大倉山シャンツェに向かって)
 信号の支柱にはがある。この標識はと同じく「駐車禁止」を示す。しかしが赤色なのに対し、は青色なので、ドライバーがの方に「停めてもよさそうだ」と感じるのはあたりまえだ。
 札幌市内には一方通行が多く、それら一方通行道路の右側にはが至るところに設置されている。(一方通行の右側にはが置かれることはない) しかしこれは『札幌方式』と呼んでもよいほど特殊な規制方法だ。道路交通標識写真図鑑によれば、神戸、姫路、広島などの都市にもあるらしい)
の側
の側
上の左右の写真を見れば、どちらが迷惑性が高いかは一目瞭然だ。
「南大通り」の位置付け
 札幌中心部において、創成川を越えて西11丁目より西へ抜ける道路は、地図上で黄色に着色した道路の他に 以下の5本がある。
 北5条通り:西には抜けられるが、東3丁目狭くなる。
 北2条通り:西に知事公館で突当たる。
 南1条通り:路面電車と並行し、渋滞がひどい。
 南3条通り:だんだん狭くなり西20丁目で生活道路となる。
 南4条通り:西に石山通りで突当たる

つまり、南大通りは、札幌中心部を貫く、(北1条通りと並ぶ)重要な道路だといえる。

創成川より南大通りを西に見る
 
南大通りを東に見る
 
←南大通りは右側に広めの路側帯を持つ3車線道路だ。しかし道路の左右両側に駐停車車両が連なるために、クルマの流れは2車線分しかない。
 なお、(両側に駐車車両があることによって)2車線しか機能していない南大通は、バス停付近では1車線しか流れなくなることもひんぱんにある。

「ちょっとくらいならいいんじゃない?」という意見もあるかもしれない。
しかし、
公園側に停めるクルマのほとんどは、公園で遊んだり、くつろいだりすることが目的のようだ。

「札幌観光の顔なので、観光客へのサービスのためにも停車を認めている」という、行政側の言いわけが聞こえそうだ。
しかし、 実際に駐停車しているのは、札幌の車がほとんどだ。それに、他府県からきた観光客は、車を停めることが許される場所だとは思わないのではないだろうか。
とにかく、少なくとも、南大通りの西1丁目から4丁目までは右側のはやるべきではないと思われる。
どのような規制が望ましいかはいずれ道警が検討してくれると期待したい


■「タクシーならいいのか?」という素朴な疑問と不公平感 写真は全て札幌市内で撮影

道路交通法上、「客待ち」は停車ではなく、駐車とされている。


狸小路二丁目:
横断歩道の四隅には常にタクシーが駐車している。


前方の白い看板には
『ここでの客待ちはご遠慮ください』と書いてある。

 上の3枚はいづれも三越前で撮影したものである。写っている車はパトカーではなく、タクシー関連協会の指導車である。三越前がお気に入りのようで、天気の良い日はいつも止まっている。三越の南側にあるタクシー乗り場に並ぼうとする客待のタクシーが、四プラ前の交差点内に停留しないように指導するのが主な仕事のようだ。しかしこの迷惑な場所に車を駐車させる必要性は感じられない。この指導車のために、右折車が迷惑したり、他の迷惑駐車を呼び込んでいることは明白なのだ。
 このタクシー指導車に感じるのは、「交通安全のためやっていることがかえって交通安全の障害となっている」ということだ。そしてこの違法駐車の免罪符を発行しているのは中央警察署長である。


■不透明な駐車料金

 
 「自分の車はいくらで停められるのか」を看板だけで判断するのはとても困難になっている。理由のひとつは3ナンバー車や車高の高いRV車の増加だ。250円の看板につられて入ったら、屋外なのに車高が高いからと中型車料金を請求されたり、こっちでは普通車扱いなのにあっちでは中型車であったりする。

 この原因は車種別料金区分が、それぞれの駐車場に任されていることにある。しかし路上駐車が、札幌中心部に極端に凝縮されている問題であることを考えれば、ドライバーが安心して駐車できる駐車場の体制を整えて行く必要があるのではないだろうか。 駐車場は民間経営であったとしても公益性の高い事業であるなら、必要であればなんらかの指針を定めるではないだろうか?
 
 不明快な料金体系がドライバーに嫌われ、有料駐車場が敬遠されているのであれば、違法駐車をレッカー移動するだけの警察はドライバーに嫌われるだけなのだ。
 
硬直した駐停車規制と交通取締り|札幌市の駐車規制について|北海道の交通規制全般