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神奈川・戸部署の取調室警官誤射 「組織的な証拠隠滅」−−横浜地裁、判決で示唆

 神奈川県警戸部署(横浜市西区)で取り調べ中の男性が拳銃自殺したとされ、横浜地裁が「(取り調べ担当の)巡査部長が引き金を引いた」と認定した22日の民事訴訟で、桜井登美雄裁判長は判決の中で、「証拠保全をせず事故の痕跡を消し去ったのは、巡査部長がけん銃の引き金を引いたと見られる可能性を懸念したからではないか」とし、県警による組織的な証拠隠滅の可能性を示唆した。県警側は事故当日、巡査部長と事故直前まで取調室にいた警部補の調書を取っていた。しかし、判決は「調書には矛盾する部分が多々存在し、特に男性が拳銃に銃弾を装てんするまでの経緯は矛盾が多すぎて荒唐無稽(むけい)ですらある」と信用性を却下した。

 巡査部長について特別公務員暴行陵虐致死などの容疑で遺族から告訴を受けたが、不起訴処分にした横浜地検の鈴木和宏次席検事は「本件にかかる事件の捜査処理については適正に行われたものと考えている」とコメントした。

(毎日新聞2002年11月23日東京朝刊から)