有名無実の車庫証明

1991年、自動車の保管場所の確保等に関する法律(通称:保管場所法または車庫法)によって車庫証明の手続きが義務化されたが、これは典型的なザル法である。

なぜなら、クルマを新たに取得するときだけの手続きなので、そのときだけ駐車場を借りればよいからだ。駐車場を解約しようが、転居先に駐車場がなかろうが、それに対する現実的な執行力は存在しない。律儀な人においても、転居時に車庫法上の届出をする人はほとんどいないだろう。

このように、車庫証明システムには、継続的な執行力がないのである。従順な人だけが(継続して)従うという点において、車庫証明のシールは、玄関に貼られたNHKのステッカーと同程度のものだといえる。

その一方で警察は、事務の委託料と高価なステッカーなど車庫証明システムの維持に必要な予算を獲得した。そして、車庫法の“継続的な執行力の欠如”という重大な欠陥を放置したまま、次なる罰則強化の機会を待っていたのだろう。

なお、欧米諸国の車庫制度は日本のように全国一律ではない。そして、多くの都市で青空駐車の許可証が発行されている。