原付バイク速度規制の国際比較 

注1) 日本でいう「原付」に対する規制を比較した。
注2) MOPEDの定義は各国でまちまちです。
特にエレクトリックビークルの普及によってさらに混乱する傾向があります。
参照サイト⇒Electric Vehicle of Americas
注3) ドライバーの行動を反映した規制は守られる。

道路種別⇒ スピードリミット 備 考
ニュージャージー 約80kmh(50MPH)
一部では65kmh(40MPH)
サシュカチュワン州   80kmh カナダ
カリフォルニア州 約50kmh(30MPH)  
ミシガン州 約50kmh(30MPH)  
オンタリオ州 約50kmh(30MPH)
 
フィンランド   45kmh  
インディアナ州 約40kmh(25MPH) elkhart
メーン州 約32kmh(20MPH)  
オランダ   30kmh 自転車大国。サイクルパス(自転車道)を原付も走る。
日 本   30kmh  交機の精鋭部隊(白バイ)さえ原付の取締りに積極的。

誰もが認める原付バイクの現実

歩行車と自転車を除けば、原付は最も交通弱者である。なぜなら、原付はクルマに接触するだけで容易に転倒し、衝突したら余ほど運がよくなければ無傷では済まないからだ。 そして、並行する大型車の巨大なタイヤを横目に、“死”と向き合いながらの運転を強いられているのが原付なのである。

管理者の私見

十分な路側帯がなく、そこここに駐停車車両があるニッポンの道路において、原付ライダーは「法定速度で左に沿って安全に走る」ことはできないはずです。そこでニッポンの規制/取締りの現実を展開してみます。

1.原付バイクを「違反は違反」と厳しく取締るなら、速度規制は実勢を反映した規制にするべき
2.法定速度を「単なる指針」と位置付けるなら、取締りは厳しくなされるべきではない

 速度規制取締りを入れ替えたこのふたつは、その流れの良い任意の道路を時速30キロで走ったら、追い越される頻度が増えるためにかえって危険、という"交通実態"を認識して始めて説得力を持ちます。

 だから原付を運転する者でなければ、規制速度が理にかなっているか? それとも不条理なのか?を議論することはできないはずです。しかし残念ながら、クルマ社会に否定的な人々は、厳しい規制と取締りが事故をなくす決定的な手段と信じて疑いません。そして交通の実態やライダーの意見が反映されないことによって不幸な現実が生まれているのかもしれません。

時速30キロで走ったら原付は危険。でも警察に文句は言えない。
だから原付はおまわりさんの前でだけ規制を守っている。

大多数の原付ライダーが交通規制をこのように感じているのだとしたら、交通規制の目的は取締りにあると認識されているはずです。少なくとも安全が目的だとはとうてい受け取れないのである。こうした規制と取締りの理不尽さが、交通ルールそのものを胡散臭いものにしているに違いない。