海外の交通規制

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パーキング・メーター

両側にパーキングメーターのならんだここロブソン通りは、日本で言えば表参道だ。

日本では、駐車規制と取締りだけでなく、パーキングメーターも警察が支配しており、そして表参道のようにパーキングメーターの設置された道路には、増加の気配が見えない。そこで東京と神奈川を調べてみると、警視庁と神奈川県警はここ10年以上にわたってパーキングメーターを減らしている。そうして「駐車違反の増加に対応できない」と騒ぎ立て、罰則と取締りの強化の大儀を作り出しているように見えてならない。

Robson St. Vancouver. Feb 2006

横浜市のメーター数はバンクーバーの10分の1(面積比)

日本では警察が駐停車規制と取締りの両方を完全に掌握しているが、バンクーバーでは双方を市がコントロールしており、そこに警察の関与はない。ちなみに人口が55万人程度のバンクーバー市だけで7,600台分(2006年2月)のパーキングメーターが設置されており、毎年増やしているそうだ。一方、神奈川県警察が人口350万人を超える横浜市内に設置したパーキングメーター・パーキングチケットは、わずか1,350台分(2003年3月)に過ぎない。しかも10年ほど前から少しずつ減らされている。 東京も神奈川と同様にパーキングメーター・チケットを減らしている。

  1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010
東京 PM 18,841 18,841 18,841 18,447 17,907 17,466 16,304 15,924 15,506 15,107 14,732 14,319 13,959 13,676
PT 4,300 4,300 4,300 4,300 4,300 4,154 3,518 3,488 3,479 3,255 3,195 3,146 3,193 3,104
神奈川   1,649 1,649 1,649   1,609 1,609 1,609 1,609 1,609 1,609 1,609 1,609    
大阪               3063 2,993 2,867 2,793 2,783 2,732    
福岡
以前は1,000枠以上あった           880 880    
愛知 傾向としては減っている             1,229    
北海道                       232 232    

※数字は、パーキングメーターおよびパーキングチケットによる駐車枠数の合計

※管理はすべて警察本部。北海道のみ交通規制課で、そのほかは駐車対策課

※福岡・名古屋はパーキングメーターのみ。北海道はパーキングチケットのみ。

パーキング・ゾーンの比較

欧米の都市には、パーキングメーター以外に無料で駐車できるパーキングゾーンが存在する。

一方、日本の首都圏に欧米のような無料のパーキングゾーンは存在しない。お台場や横浜みなとみらいのように、埋立地に出現した十分な幅の道路でさえ、すべて駐車禁止だ。


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