「法に定められていることだ」という文句は 役人が責任転嫁をするときの常套句だ。 なぜなら、この言葉には「自分らで決めたことではないんだ」という意味が含まれているからだ。
取締りの警察官のいう 「法律で決まっているだろ!」「文句があるなら国会議員に言え!!」も同様だ。これらも「決めたのは警察ではない」という責任転嫁なのである。
しかし現実には、制定される法規のほとんどが、所管するお役所によって牛耳(ぎゅうじ)られている。
国家の中枢から末端の職員にいたるまで、システマティックな責任転嫁が行われるこの国の現実を考えてみたい。