ニュートラル・ポジション


警察がシロ/クロを決める現実


 証拠を自ら進んで提供する犯罪者は存在しない。 だから、疑惑(容疑)を捜査してクロにすることに警察の存在意義があるわけだ。 裏を返せば、警察が身内をかばうのなら警察官の犯罪は決してクロにはならないということになる。

 このように自分らでシロ/クロを決められるという特権に乗じ、また「不祥事がバレても、組織のメンツが疑惑のままで終わらせてくれる」とばかりにすき放題やってきたのが1999年までの警察である。

 神奈川・新潟・埼玉・栃木と続いた警察の不祥事に批判が集中したために、 それを隠しにくくなり、そして一気に噴出したものは、 痴漢、万引き、レイプ、収賄、覚せい剤、窃盗、情報漏洩などなど、とにかく何でもありだ

 自分勝手な人が増えたのは、警察官がウラでこそこそ悪さをしているにもかかわらず、 オモテ向きには“正義の警察官”を気取っていることに呆れたからなのだろう。

 この現象とよく似たケースをひとつ。

ウィッキーさんのワンポイント英会話

さんまのからくりテレビの「ファニスト・イングリシュ」によく似た作りの番組に、
ズームイン朝の「ウィッキーさんのワンポイント英会話」というコーナーがあった。
ただしバラエティではないので、ウィッキーさんはとても優しい英語で話し掛け、
最後には必ず「ベリ〜グ〜ッ」と言ってくれます。

ある日、ウィッキーさんは修学旅行の集団に近づき、先生らしき人に歩み寄る。
ウィッキーさんに気付いた生徒たちは「先生ガンバレ!」と熱いまなざしを送っている。

しかし生徒たちの期待も虚しく、先生は聞き取りさえままならないようで一言も返せない。
先生の耳は画面でもはっきり分かるほど真っ赤になり、うつむいてしまう。
優しいウィッキーさんは、自分の英語の後に先生のことばをつづけさせます。

 ウィッキーさん「アーイ ハーヴ ビーン 〜」(身振りで ハイどうぞ)

 先生「ア、ア アイ ハ、ハブ ビ、ビ、ビーン 〜」

 そうしてウィッキーさんは、ようやく決めの一言「ベリ〜グ〜ッ」。

 その後「先生はなんの先生ですか?」と聞くと、先生は恥ずかしそうに「英語です」とポツリ。

 この“事件”が、先生の授業にどんな影響を与えたか? 想像に難くありません。

 1.この英語の先生は、何食わぬ顔でいつものように英語を教え続けたかもしれない。
   「忘れよう」と自分に言い聞かせながら。

 2.それとも別のやり方を選んだだろうか?
   「先生はあのとき恥ずかしかったから一生懸命勉強しなおしたんだ」と。

 もし先生が前者の選択をしたのであれば、
 だれも先生の教えを聞こうとはしなかったに違いない。


 現在の日本の治安を悪化させた最大の心理的要因は、 先生(警察官)が襟元を正さなかったことにあるのだろう。